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農地に関する不動産登記

時効取得

農地を時効取得する場合には、農地法の許可は不要である。(先例、判例)

1.時効取得の成立要件

ア 所有の意思をもってする占有(自主占有)

イ 平穏かつ公然

ウ 20年以上の占有(善意無過失の場合10年)

 

①農地法の許可無く引き渡しを受けていても自主占有にはならないのではないか?

売買契約が締結され代金が支払われれば、自主占有と認められる

 

②農地法の許可がない場合占有期間は20年必要であるのか?

農地法の許可がなかった場合、無過失とはいえず、20年の占有期間を要する

 

③時効取得による所有権移転登記の申請に対する行政の対応

法務局:農業委員会に報告

農業委員会:時効取得の要件の存否を調査し、不備がある場合、取り下げや取消を指導する

 

2.時効取得と農地転用との関係性

農地を時効取得したとしても、農地を原始取得したに過ぎないため、取得した農地を転用するためには、農地法上の許可を採らなければならない

 

農地と仮登記

1.2号仮登記(移転請求権仮登記、条件付き移転仮登記)が申請された場合の行政の対応

①登記官の対応

却下自由がない限り登記がなされる

連絡票を作成し、農業委員会が情報を取得できるようにする

 

②農業委員会の対応

当該のうちにつき、所有者、農地であるかどうか、市街化区域かどうか、農用地区域内か否か、農地法の許可の有無、農業経営基盤促進法19条の手続きの有無等を調査し、当事者を指導する

 

2.仮登記と消滅時効の関係性

農地の譲渡人の農地法許可申請の協力義務は、仮登記がされていても10年で時効消滅する

 

農地の地目変更

表示に関する登記は、現況主義であり、農地が非農地となった場合には、地目変更登記が必要となる。

 

しかしながら、農地法の許可無く地目変更を許可することには問題がある。

 

そこで、農地から非農地への地目の変更には、農地法4条、5条の許可書または非農地証明書を添付することを求められる

 

登録免許税

原則:2%

例外:売買の場合1.5%(租税特別措置法72条1項1号)

 

登録免許税の軽減措置

①利用権設定等促進事業による所有権移転登記:0.8%

②農地中間管理事業による所有権移転:1%