建築基準法
1.集団規定
都市計画区域内の建築物に対してのみ適用される
①建物の使いみちを制限する規制(用途規制等)
②建物の大きさを制限する規制(建ぺい率・容積率・敷地面積の最低限度)
③建物の高さを制限する規制(斜線規制・日影規制)
④接道義務
⑤建築確認
2.単体規定
全ての建築物に対して適用される
①建築物の構造(安全性の確保等)
②建築物の敷地(地盤の安定性等)
③建築設備(給気口・排気口・アスベストの使用等)
1 用途規制
・用途地域ごとにどのような建物が建てられるか具体的に規制したもの
・戸建住宅は、工業専用地域以外であれば、その地域でも建築できる
・複数の用途地域にまたがって建物を立てる場合には、面積の過半数がまたがる用途地域の規制に従う
*第一種住居地域(40㎡)と第二種中高層住居専用地域(60㎡)にまたがっている場合、第二種中高層住居専用地域の規制に服する
2 建ぺい率・容積率
①建ぺい率
建物面積の敷地面積に対する割合のこと
用途地域ごとに規制され、低層住居専用地域は40%から60%、その他の住居系と工業系地域は60%、商業系地域は80%などとなっている
特定指定庁が指定する角地、防火地域内の耐火建築物等は緩和または非適用の場合がある
②容積率
建物延べ床面積の敷地面積に対する割合のこと
用途地域ごとに制限があり、商業地域は400%と高くなる
*前面道路の幅員により容積率は制限される
幅員に住居系であれば10分の4、その他の場合10分の6をかけて計算したものと用途規制による容積率を比較してその小さい方の数字が最高限度となる
例:商業地域 容積率600% 前面道路幅員6m及び4mの場合
6m×10分の6=10分の36(360%)
360%<600%となり、容積率は360%となる
3 斜線規制・日影規制
①斜線規制
道路や隣接建物等の日照・採光・通風を考慮して規制する
②日影規制
日照を保護するために規制する
商業地域・工業地域には規制はない
4 接道義務
建築物の敷地は、道路に2メートル以上接しなければならない(第43条)
建築基準法上の道路
①42条1項1号 道路法による道路(国道・都道府県道路・市区町村道路等)
②42条1項2号 開発道路(開発行為や土地区画整理事業により作られた道路)
③42条1項3号 法施行前からあった道路(幅員4m未満の道路を含む)
④42条1項4号 計画道路
⑤42条1項5号 位置指定道路
➅42条2項 通称「2号道路」(幅員1.8m以上4.0m未満の道路)セットバック必要
*セットバックは42条2項の「2号道路」に適用されるもので、42条1項3号の道路が4m未満でもセットバックは不要である
*例外規定:43条但し書許可は広い空き地等がある場合、接道していない土地でも建築許可がなされる
5 建築確認
建築物を建築しようとする場合には、あらかじめ建築計画が法律の規定に適合しているかどうかチェックする必要がある。
建築確認(確認済証)→中間検査→完了検査(検査済証)