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棚卸資産の評価法

棚卸資産とは

通常、在庫品、原材料、仕掛品、製品など販売されずに保有している資産のことを棚卸資産という

確定申告・決算申告のために、棚卸資産の金額を計算する必要があり、その計算方法には以下の7種類がある(大きく分けると2種類)

評価方法の選択届出をしない場合には、最終仕入原価法によるものとみなされる

 

1原価法

①最終仕入原価法

②個別法

③先入先出法

④総平均法

⑤移動平均法

➅売価還元法

2低価法

 

原価法

1 最終仕入原価法

期末に最も近い日の仕入れ単価によって棚卸資産の価格を計算する方法

年間に同じ商品を複数回仕入れた場合、仕入れ単価を最終の仕入れ単価によって評価することになる

届出をしない場合自動的にこの評価法を選択したとみなされる

 

2 個別法

個々の商品の実際の仕入れ価格によって評価する方法

代替性のある商品の仕入れには利用できない(在庫品がいつ仕入れた商品か区別が難しいから)

不動産や美術品など個別性の高い商品の購入には適している

 

3 先入先出法

複数回の仕入れがある商品につき、先に購入したものから先に売れていくと考え、残った商品は後から仕入れたものと考えて、後で仕入れた時の仕入れ価格によって評価する方法

 

4 総平均法

繰越資産と当期に取得した資産を合計し、総額を総数量で割って、単価を計算する方法

単価に在庫量をかけて棚卸資産額を計算する

 

5 移動平均法

新しく資産を取得するごとに、前回の平均単価の計算をやり直すことを繰り返す評価方法

 

6 売価還元法

販売価格に原価率をかけて計算する評価方法

売値のついていない資産には適用できない

百貨店やスーパーマーケットで採用されている

 

低価法

「原価法による評価額」と「期末時価」いずれか低い価格により棚卸資産を評価する方法のこと

棚卸資産に大きな評価損が出た場合には、強制的に低価法によって評価されます

また上場企業には強制的に低価法が適用される