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借地権割合と借家権割合

借地権割合とは

土地が賃貸されている場合、土地所有者は土地を自由に利用することができない。

つまり借地権の存在により、自分の所有する土地の利用価値が減少していることになる。

借地権にどれだけの価値があるのかを表示する数値が借地権であり、同様に建物を賃借している場合にその借家権の価値を表示する数値が借家権だと言える

 

借地権割合は路線価図に表示されている

路線価図・評価倍率表

 

相続税の計算

1 借地の相続、借地権付き土地の相続

(1)借地の相続

借地にも価値があり、それを表示するのが借地権であり、所有者が自ら利用した時の自用地の価値に借地権割合をかけて計算する。

仮に自用地の評価額を1000万円、借地権割合を80%と仮定して計算する。

 

自用地の価値評価額1000万円×借地権割合80%=800万円の評価額となります

 

(2)借地権付き土地の相続

逆に土地の所有者にとっては借地権の存在により所有者の利用価値は下がっていますから、その価値を控除して土地の評価を行います。

 

1000万円-1000万円×80%=200万円となります

 

2 貸家建付地の相続

(1)貸家建付地

自己所有地の上に自己所有建物があり、建物を賃貸している場合の土地のことである。

 

貸家建付地評価額=自用地評価額-自用地評価額×借地権割合×借家権割合×賃貸割合

 

仮に自用地の評価額が1000万円、借地権の割合を80%、借家権の割合を30%として計算する。

 

1000万円-1000万円×80%×30%×100%(賃貸割合)=760万円

 

(2)貸家建付借地権

借地上に建てた建物を賃貸している場合の借地権のこと

 

貸家建付借地権評価額=借地権評価額-借地権評価額×借家権割合×賃貸割合

 

1000万円×80%-1000万円×80%×30%×100%=560万円